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中山博登
株式会社アシロ  
代表取締役社長
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or社会に思いをもって行動するイノベーターたちは、その半生の中でどのような作品(書籍・音楽・映像など)と出会い、心動かされてきたのでしょうか。本シリーズでは、社会に向かって生きる方々にお話を伺い、それぞれの人生の“きっかけ”となった作品をご紹介していきます。
… 今回作品をご紹介いただいたイノベーター …
株式会社Globee 幾嶋研三郎
代表取締役社長
1991年生まれ。埼玉県出身。2015年3月に慶應義塾大学卒業。学生時代、「自分の人生を賭けてやりたい仕事は何か?」を考え抜いた結果、「人々の成長、目標達成を世界で最も後押しする会社を作ろう」と決意。2014年6月にGlobeeを創業、代表取締役社長に就任。
スティーブ・ジョブズ 野心的でエネルギーを持て余している人 起業家の一つのマインドセットとして |
世の中にガラケーが普及し、誰もが便利だとしていた時代、iPhoneの生みの親スティーブ・ジョブズだけはそれを当たり前としなかった。より良いものを生み出せる。その信念と生前の功績は今も語り継がれている。紙の本が主流だった英語教材をデジタル化し、会社を上場にまで導いた幾嶋氏も、そんなカリスマに心酔した一人だ。 何かに挑戦する際、誰しも失敗する不安に駆られることがあるだろう。それでも幾嶋氏には挑戦する選択肢しかないという。スティーブ・ジョブズの語る言葉には、彼のみならず数々の成功者たちが証明してきた起業家に必須のマインドセットが表れている。 |
スティーブ・ジョブズの動画がいいかもしれないですね。アイデアを形にするという意味で相当な影響を受けました。結構ニッチな動画があって、コアな人しか見ていないと思うのですが、彼がAppleを追い出されてNeXT Computerを立ち上げた頃のインタビュー映像が印象に残っているんです。
動画の中で、彼は「多くの人が人生はこんなものだと言われて育っていく。人に迷惑をかけてはいけない、しっかりと貯金をして、結婚して子どもを作って、幸せな家庭を築き、人生を楽しんでいこうと教育される。でも、そんな人生はlimitedだと。人生はもっとbroadで、幅広くなる可能性がある。ただ一つの真実を見つけることができたなら、何かが変わるかもしれない」という話をしています。
要は、テーブルや椅子、テレビなど世の中のあらゆるものは、誰かによってデザインされて作られている。だから、イケてないと思えば自分で変えていくことができるし、それが世の中に認められたら次の時代のスタンダードになる。そういう経験をひとたびすれば、楽しくなって二度と戻れないよという話をしていたんですよね。
出会いは、大学2年生の時ですね。当時英語を学習していて、有名なiPhoneのプレゼンテーションの動画などを観ていたら、『Steve Jobs Secrets of Life』という不思議なタイトルの動画がレコメンドされてきたんです。しかも、この動画のスティーブ・ジョブズの風貌が若そうで髭も生えていて、『えっ、別人?』と思って(笑)。興味を持って観てしまいましたね。
物事を少しなめてかかるではないですが『なんとかなるだろう』と思うことだったり、少しの傲慢さのようなところに繋がる気もするのですが、まぁそれくらいの気持ちが大事なのかなと。
最初から無理そうなんて思っていたら、できないですからね。未来なんて分からないので、やるしかない。「できなかったらどうする」なんて愚問ですよね。もう理屈じゃなくて「やるんだ」と。そういう感覚が起業家には必要なんだと思うようになりました。
あらゆるものを当たり前だと思うのではなくて、興味を持ったものについては「どうやってできているんだろう」とか、「どうなっているんだろう」とか、「仕組みは誰がどうやって作っているんだろう」と調べてみたり。もっとこうした方がいいと思ったら、自分で考えたアイデアを誰かに話してみたり、実行してみようと思うようになりました。起業して「abceed」を作った時を振り返っても、スティーブ・ジョブズから受けた影響が大きいと思いますね。
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