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私のきっかけ ― 『ゼロ・トゥ・ワン』著:ピーター・ティール

社会に思いをもって行動するイノベーターたちは、その半生の中でどのような作品(書籍・音楽・映像など)と出会い、心動かされてきたのでしょうか。本シリーズでは、社会に向かって生きる方々にお話を伺い、それぞれの人生の“きっかけ”となった作品をご紹介していきます。



… 今回作品をご紹介いただいたイノベーター 

株式会社メディカルフォース 大嶋翼

代表取締役

1994年生まれ。神奈川県出身。16歳の時に高校を中退し、アメリカに単身留学。その後、ブリティッシュコロンビア大学経済学部に入学する。卒業後は人材関連のベンチャー企業で法人営業、大企業向け営業組織の立ち上げ責任を担う。退職後はフリーランスとしてインサイドセールス組織の構築やSFA・MA導入支援に従事。2020年11月に株式会社メディカルフォースを設立。

https://corp.medical-force.com/






     人生のきっかけ    
 『ゼロ・トゥ・ワン』著:ピーター・ティール

 こんな人に読んでほしい 
 起業を考えている人

 こんな風に読んでほしい 
 原理原則だと思いながら

ゼロから新しい何かを創造するためには、既にあるものをコピーして作る場合とは全く異なる発想や哲学が必要になる。本書はその原理原則を体系的にまとめ、分かりやすく解説してくれている。16歳で高校を中退後、孫正義氏のような起業家に憧れ、米国に単身留学していた大嶋氏も、のちの起業家人生に大きなインパクトを与えた作品として本書を挙げた。
著者であるピーター・ティールと言えば、のちに「ペイパル・マフィア」と呼ばれる起業家たちを輩出した伝説的スタートアップ、PayPalの創業者だ。数多の事業が生まれ、そして消えていくシリコンバレーにおいても、YouTubeやテスラ・モーターズなどの世界的企業を立ち上げてきた彼らの存在が証明するように、世界を変えようとするスタートアップにとって、これ以上に説得力のあるバイブルはないだろう。



作品の紹介

きっかけとなった作品はありますか?

ピーター・ティールの『ゼロ・トゥ・ワン』は、かなり影響を受けましたね。大きなビジネスを作るにも最初は小さく始めて、小さい市場を独占することが何より大事だということ。そして、誰も気づいていないけれど自分だけが気づいている真実を探すこと。この2つが事業の種になると本著では言われていて、今でも非常に意識するポイントになっています。


人生の思考の変化

その作品との出会いは?


僕が米国に留学した年に、ちょうど出版されたんですよ。著者のピーター・ティールはもともとPayPalの創業者で、Facebookの初期の投資家でもありますが、『ソーシャル・ネットワーク』という映画に(役者が演じるキャラクターとして)登場していたので知っていて。名前を知っている人が偶然本を出していたので読んでみたら面白かったんです。


本を読んだ直後は、「誰も気づいていないけれど自分だけが気づいている真実」って何だろうと考えても、全く思いつかなかったんですよ。そこは正直ピンと来なくて、今になってようやく実感しつつあるのですが、「小さい市場を独占すること」は当時の常識やセオリーが覆されるような感覚でした。


作品が影響を与えた行動

その作品から何を得ましたか?


起業する時に「バーティカルSaaS*で行こう」と決めたことはまさにそうです(*特定の業界業素に特化したSaaSのこと)


就職活動でも当初はメガベンチャーを中心に見ていたのですが、規模に関係なく惹かれた会社が1社だけあって。とあるニッチな業界のなかでも断トツのシェアを有する会社だったのですが、創業者のインタビュー記事でピーター・ティールと同じことを言っていたんですよね。就活生にはあまり知られていない会社でしたが、面白いと思っていました。(参考になればですが)実際に受けて内定をもらいましたがそこには入社しなかったです。




大嶋翼の生き方がここに


美容医療業界から始まる産業成長への布石
― 行動と内省を経て「Punk」に生きる





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