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平田伸行
ハナマルキ株式会社  
取締役 マーケティング部長 兼 広報宣伝室長
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or社会に思いをもって行動するイノベーターたちは、その半生の中でどのような作品(書籍・音楽・映像など)と出会い、心動かされてきたのでしょうか。本シリーズでは、社会に向かって生きる方々にお話を伺い、それぞれの人生の“きっかけ”となった作品をご紹介していきます。
… 今回作品をご紹介いただいたイノベーター …
ヴィアゲート株式会社 下崎守朗
代表取締役CEO
1978年生まれ。兵庫県出身。東京大学情報理工学系研究科知能機械情報学修了(修士)後、ソニーの子会社であるソニー木原研究所に入社し、画像処理プロセッサーなどの技術開発に従事。その後、医療系の画像処理を行うザイオソフト株式会社と、顔認識サービスのモーションポートレート株式会社を経て、モーションポートレート社のメンバー3名で2014年にクラウドカメラサービスのセーフィー株式会社を創業。プロダクト責任者として2021年に東証マザーズ(現在の東証グロース)への上場を果たした後に、新規事業責任者として「エモミル」事業を立上げ。事業の可能性を確信し、セーフィー社からスピンアウトにて、2023年2月にヴィアゲート株式会社を創業。
『ファウンデーション』アイザック・アシモフ 日々の中で、何かしらの不満を抱いている人 気負わずに、気軽に |
「起業を志すなら」と薦められる本がある。王道のビジネス本や、伝説的経営者の自叙伝、誰もが一度は目にしたことがあるような名著もいいが、そんな通説には耳を貸さなかったと下崎氏は笑いながら振り返る。むしろ学生時代から長く心奪われてきたのは、一見するとビジネスとは無関係なSF作品だ。 そこでは科学の進歩が進んだ遠い未来や宇宙人、ロボットなどが描かれる。なかでも同氏が感化されたのは、困難を前に決断し行動を起こしていく主人公をはじめとする人々の生き様だったという。起業家たる者、通説に縛られる必要なんてない。この本を読めば、多くの選択肢の中から自分の意思で決断し、実際に行動を起こすことの重要性を感じられるかもしれない。 |
アイザック・アシモフの『ファウンデーション』というSF本です。結構古い作品でシリーズ化されている、古典のような作品ですね。
SFなので宇宙やロボットの話が出てきます。作中では、ロボットが世界を操っているのですが、ただ世界を操るのではなく使命を持って人類を導き、人との約束を守るために奮闘したりするんです。
人を超えるとは言わないけれど、使命や感情を持った限りなく人に近いロボットを作り出すってすごいことだなと。人間が挑む究極のチャレンジでもありますし、そこからロボットの世界に興味を持ち、ソフトウェア開発へ携わるようになっていきました。
明確に覚えていないのですが、中学校か高校の図書館で借りた気がします。作者のアシモフはAIやロボット系のSF作品を多く書いていて、『ファウンデーション』は何話も続くシリーズものなので、大学生になる頃まで時間をかけて読んでいました。
この作品に出会う前は、漠然と飛行機など身近なものを作りたいと思っていましたが、大学でロボットを作ってみたいと思ったのも、なかでもロボットの脳みそとなるソフトウェアが肝なんじゃないかと思えたこともこの本がきっかけだったと思います。
社会人になってから実際にロボット開発に携わることはありませんでしたが、ずっと興味がありますね。
SF作品は叙事詩やポエムのような作品もありますが、行動を起こしてなんぼではないですが、主人公が決断し、行動を起こして解決に向かう作品が好きなんです。
定番の『2001年宇宙の旅』のような、ラストシーンで何かを考えさせるように静かに終わっていくようなものはあまり好きではなくて。それよりも主人公である「人」にフォーカスが当たっている作品に惹かれ、人が決断し行動して問題を解決していくことがかっこいいと感じる視点は影響を受けているかもしれません。新規事業をスピンアウトし、起業したこともそうですね。
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