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私のきっかけ ― オラクル・パーク

社会に思いをもって行動するイノベーターたちは、その半生の中でどのような作品(書籍・音楽・映像など)と出会い、心動かされてきたのでしょうか。本シリーズでは、社会に向かって生きる方々にお話を伺い、それぞれの人生の“きっかけ”をご紹介していきます。



… 今回きっかけをご紹介いただいたイノベーター 

株式会社Facilo 市川紘

代表取締役CEO

リクルートに入社後、SUUMOにて営業・プロダクト・経営企画マネージャー・新規事業開発部長として従事。2016年にサンフランシスコに渡り、シリコンバレーの不動産テック企業MovotoのCFOとして勤務。同社をアメリカ第4位の不動産ポータルサイトに成長させ、年間18億円の赤字の状態から黒字化に成功。2020年にはOJO LabsへのM&AによるEXITを実現。この実績を評価され、米国のTop 100 Leaders in Real Estate and Constructionに選出された。2021年に帰国してFaciloを創業。

https://corp.facilo.jp/





     人生のきっかけ    
 オラクル・パーク

2026年、米スポーツメディアBleacher Reportが選ぶMLBスタジアムランキングで、サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地「オラクル・パーク」は全米1位に輝いた。勝敗とは関係なく、そこに足を運びたいと思わせる場所。そこで売られているのは、試合の観戦時間だけではない。ジャイアンツはその哲学を球場という空間で体現し、ファンが「また来たい」と思う体験を作り上げてきた。市川氏がシリコンバレー時代に通い詰めたこの球場は、「最高の顧客体験とは何か」を考えるうえで、思いがけない原体験になっていったという。



きっかけの紹介

きっかけとなったものはありますか?

サンフランシスコに「オラクル・パーク」という球場があるのですが、そこは僕が今大切にする「顧客体験」を考えるうえで、プラスの経験になっていると思います。


全米で4大プロスポーツと言われるアメリカンフットボール、野球、バスケットボール、アイスホッケーに合計100以上のチームがあるなかで、オラクル・パークを拠点とするサンフランシスコ・ジャイアンツは、「スタジアム・エクスペリエンス(スタジアムでの観戦体験)」などの項目で全米1位を何度も受賞しているんですよ。


構造設計が優れていて球場として見やすかったり、子どもが遊べるエリアがあったり、フロアごとに異なるニーズが叶うよう設計されていたり、海が見える気持ちよさも含めて、全体の空間づくりが素晴らしくて。あとは集まる観客の雰囲気もそうですし、働く人のサービス精神も、総合体としてより良い体験をみんなで形成している感じがすごく好きでしたね。当時はそこまで分析的に見ていたわけではないですが、「あぁ、いいなぁ」と思える場所でした。


人生の思考の変化

そのきっかけとの出会いは?


米国で働いていた頃、家の近所にあってよく足を運んでいました。


経験や体験はいろいろなものの集合体で作られるので、何か一つが優れていたらいいというわけではなく、もっと有機的なものだと考えるようになりました。たとえば僕たちのプロダクトでも、単純な性能だけではなく、これを届ける側の企業にどんな人たちが集まっていて、日々どんなモチベーションで働いているか。そういった要素が結びついた結果として、顧客体験を形成していると思っています。


きっかけが影響を与えた行動

そのきっかけから何を得ましたか?


意識しているのは、ポジティブであることですかね。特に今は代表という立場なので、会社に与える影響は大きいわけですよね。仮に僕がしかめっ面をしていたら、おそらく全体の空気にはネガティブに働くと思うんです。


もう一つは、みんなが好きなものに向かうことは大切だと思っています。オラクル・パークがポジティブなのは、好きで野球に向き合うプレーヤーがいて、そのチームを応援しているスタッフや観客がいて、みんなが好きなものに向かっているからで、だからこそポジティブな空気が生まれ、結果として「また行きたい」と思われている。


事業を作るうえでも、従業員のみんなが好きになる事業を作っていくことが一人ひとりの経験を形作るし、それがその先のお客さまにも伝わっていくと思うので、そういったポジティブな好循環を組織として作っていきたいと思っています。




市川紘の生き方がここに


「顧客体験」が不動産取引を変える
― 人が創り、人が寄り添う住みかえの未来





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