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or意思決定の構造を抽出するノンフィクションストーリー
誰もがスティーブ・ジョブズの心のあり方を再現することができたとしたら、世界にもっと何かが起こるかもしれない。
このメディアの挑戦の一つを簡単に表現すると、そんなところです。憧れのあの人のようになるために、あの人がやったことを自分自身で再現できるような情報・体験を届けたい。言い換えれば、「イノベーターの精神構造の移植」を可能にするような場でありたいのです。
フォーカスオンでは、人の意思決定の階層を掘り下げインタビュー、および編集をさせていただいております。目下は「向社会的行動」をとる人々、社会によい流れを生み出す人々の半生をお伺いし、その意思の構造を追いかけることにより、文字の中で私たちフォーカスオン編集部も人生を追体験させていただいております。
取材させていただく皆様には、(ときに赤裸々なまでに)過去をお話いただきます。それにより、読む人が勇気づけられ、学びとし、新たに「向社会的行動」に向かう人々が世の中に増えていくことを私たちは願っております。
もっと言えば、
・個人が創りたい未来をつくるために、同じ時代に生きる方の成功と失敗を参考にすること
・意思決定構造の抽出により人材育成へ応用、発展すること
・それにより個人が変わり、社会が変わり発展していくこと
への反映を目指しているのです。
(無意識または有意識下において、)人間は一日に数万回の意思決定をしているといわれます。私たちの行動は、私たちの意思が決めているのです。
誰かの素晴らしい行動も、そこには複雑に重なり合う意思決定が存在します。意思があり行動を決定し、行動が生まれるのです。だからこそ、意思決定を成り立たせるものに注目すれば、もしかしたらスティーブ・ジョブズにだってなれるかもしれないのです。意思に着目をすることで、再現性をもったものとして誰かの意思をあなたの中に生み、行動を生み出すことができるのではないか、という試みなのです。
【抽出方法】 人の意思は、さまざまな思いを複雑に重ねて成り立っています。だからこそ、「社会的な行動」は線形な因果から成立するとも限りません。私たちはそれを、下記のような方法で抽出しています。 ■1階層目(事象の階層):何をやったか ■2階層目(意思決定):なぜやったか ■3階層目(意思決定構造):無意識下または有意識下で、なぜそれをやった自分がそこにいたのか この3階層目に着目し、インタビューをとおして意思決定構造の連続性を見出していきます。そこから、人を「現在のその人」たらしめている要因を言語化していくことが、3階層目の抽出方法です。 |
「1階層目:何かをやった」「2階層目:それはなぜか」では足りず、「それはなぜか」が生成された背景(3階層目)に迫ることではじめて、当人ではない他の誰かがその意思決定から学び、心の中で再現できるようになると考えております。
より再現性をもって、誰かの素晴らしい行動を、誰もが手にできるように。そのために私たちフォーカスオンは、「3階層目」を追いかけ、蓄積しつづけているのです。
※編集について
この3階層目を抽出し、意思決定構造の変化のポイントに着目します。さらに、そこにある連続性を読み解き、整理することでストーリー化しております。(人は自己の連続性の感覚を持って生きている、という考えに依拠しており、その人がどのように変わっていったかを、シームレスに体験できる物語をご提供します)
―自己の連続性について
外見、性格や信念など、時の流れの中で人は様々な変化を経験する。その一方で、過去から. 現在にかけて、同じ自分が連続している、という感覚も持っている。この感覚が、自己の連続性. と呼ばれているものである(Sani, 2008)。
イノベーターに焦点を当てる取材は、この世に多く存在してきました。しかし、それを読み、自らに応用できるよう学びを得るには、まだまだ読解が必要な余地が多くあると考えております。
きらびやかなところに着目をし、成功体験ばかりにフォーカスをするからこそ、その素晴らしい結果を生み出した行動の意思決定構造を記事から読み解くことは難しくなっており、人は「その人だからできた」、「その人が特別な存在だからできた」とかたづけ、心の隅にしまってしまうのではないでしょうか。結果として、どうも「自分にはできないや」という発想に至ってしまうこともあると思います。
しかし、本来は誰しも、輝くような未来を創り出していくことは可能であると信じております。そして、それは誰かの素晴らしい行動から学び取り、勇気づけられることで可能になる未来であるとも。
それが誰かの人生を読み込むことの価値であり、フォーカスオンの価値であると考えています。人の内面に焦点をあて、繰り返し読まれるバイブルとして綴る。これは、私たちの挑戦なのです。
※引用
津村健太(2015)「ノスタルジアが自己連続性に与える影響」,『一橋社会科学』7, 一橋大学大学院社会学研究科,<https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/27279/3/shakaikg0070300010.pdf>(参照2017-12-6).
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