Focus On
江口亮介
株式会社TERASS  
代表取締役CEO
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or社会に思いをもって行動するイノベーターたちは、その半生の中でどのような作品(書籍・音楽・映像など)と出会い、心動かされてきたのでしょうか。本シリーズでは、社会に向かって生きる方々にお話を伺い、それぞれの人生の“きっかけ”となった作品をご紹介していきます。
… 今回きっかけをご紹介いただいたイノベーター …

SEKAIA株式会社 万出恵
取締役副社長
千葉県出身。高校3年間をニュージーランドへ留学。大学卒業後、新卒で化粧品ベンチャーに入社し、商品企画、バイヤー、ブランドマネージャーとして従事した後、デザイン専門学校での職を経てフリーランスに。マーケティングコンサルティング、女性の働き方改革、社団法人設立、経産省JAPAN PROJECTにて中小企業のブランドPRなど支援。2014年に株式会社ICCコンサルタンツ(現 SEKAIA株式会社)に入社し、ビジネス留学プログラムや訪日外国人向けサービスを通じて日本人のキャリア形成と日本のグローバル化に貢献。現在は取締役副社長として、事業戦略の策定、人事制度の構築、組織文化の醸成など、企業価値向上に向けた幅広い取り組みを推進している。
https://www.sekaia.co.jp/corporate/
『わたしはマララ』著:マララ・ユスフザイ/クリスティーナ・ラム 全ての人に 教育の本質に立ち返りながら |
| 黒人解放運動の指導者、ネルソン・マンデラが遺した言葉に「Education is the most powerful weapon.(教育は最も強力な武器である)」というものがある。本書は、その言葉を生きた形で示した一冊だ。命の危険を顧みずに学ぶ権利を訴えた彼女は、17歳で史上最年少のノーベル平和賞を受賞した。その姿は、教育とは単に知識を得る行為ではなく、世界を変える力そのものだと私たちに語りかけてくる。 |

マララ・ユスフザイさんの『I Am Malala』という本があって、教育の重要性を再確認させてくれた一冊ですね。洋書で読んだのですが、日本語版も出版されています。
女性の教育が弾圧されているパキスタンに生まれ、それでもお父様の強い意思があり、彼女は教育を受けていく。教育というものは世界を平和に導くもので、世界を変える力があるということを、彼女の人生を通して教えてくれる本になっています。
SEKAIA(旧 ICCコンサルタンツ)に入社した年に買って読んで、すごく感銘を受けたんです。グローバル×教育という領域で働く意味や意義を、より強く実感できました。教育の大切さを一層感じるようになりましたね。
当時、将来どんなキャリアを歩むかは分からなかったけれど、無形商材かつグローバルで社会貢献性の高い仕事をやりたいと思っていた自分にとって、教育というものは切っても切り離せないものだと思うようになりました。
この本から最も大きく得たのは、「教育の力」と「多角的な視点の重要性」です。
まず教育について。マララさんの体験を通じて、教育は単に知識を得るためのものではなく、自分自身で考え、判断し、未来を切り開く力を与えてくれるものだと実感しました。だからこそ、それを阻もうとする勢力があるのだとも理解できます。教育こそが、個人にも社会にも真の変化をもたらす最も強力な手段なのだと確信するようになりました。
そしてもう一つは、自分が今持っている情報は偏っている可能性が高いという前提を置くようになったことです。何かを「良い・悪い」で単純に判断するのではなく、「なぜそのような考え方や行動が生まれるのか」という文化的・歴史的背景まで理解することで、より問題が立体的に見えてくる。
そういった認識の偏りをいかに排除できるかという視点は、すごく大切だと思っています。人も見た目や国籍、宗教で決めつけるのではなく、一人の人間として見ていくことがまず必要で。会社もそういったことを受け入れられる寛容な組織にしなければいけないと考えています。
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