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セールスから副社長に、経営チームづくりを支えた土台 / 経営陣クロストーク(中編)

雪山のゲレンデを滑るとき、仲間の声はかき消される。だったら、もっとクリアに、もっと自由に話せるプロダクトを自分たちで作ればいい。ビジョン「世界は僕らの遊び場だ。」を掲げる株式会社BONXは、そんな身軽な発想から生まれた。


いまやそのフィールドは、雪山だけではない。建設、介護、医療など、BONXは現場コミュニケーションのワンストップソリューション「BONX WORK(ボンクス・ワーク)」を展開し、事業領域を大きく広げてきた。「情熱を持って追求できる遊びは、人生を格段に充実したものにする」――その信念は、事業にも組織にも息づいている。


2026年7月、経営体制の強化に伴い、岡島悠裕・佐藤由庸の両名が副社長に就任した。一セールスとして入社した2人は、BONXで何を感じ、行動し、経営を担うまでに至ったのか。仕事も遊びも境目なく本気で楽しむというカルチャーは、どのように培われ、これから働く人に何を求めるのか。代表・宮坂貴大を交え、その軌跡とそれぞれの思いを語り合う。(全3回連載)





入社から現在に至るまで、BONXでの成長とは?


――岡島さんと佐藤さんがBONXに入社した決め手はなんだったんですか?


岡島:ほぼ直感で決めたに近いんですよね。僕は夢を見たんですよ。入る前、スケボーがまだたくさんラックに突き刺さっていた頃のオフィスで働く夢を見て。何をしていたかというと、スケボーしてたんですけど。


宮坂:働いてねぇじゃん(笑)。



岡島:ということがあって、当時いくつかの企業を受けていたんですけど、最後はもう直感。こういう夢を見るってことは、ここに行きたいんだろうなと思って決めました。


佐藤:僕はまず岡島さんが同い年で野球部だと聞いて、気が合うかもと思ったんです。ほかに会った人たちもそうですし、最後に社長に会ったら楽しそうな印象だったので、ここにしようと。


岡島:かつ、佐藤さんと私は2人とも電機メーカー出身。そういう意味では、僕もすごく覚えています。なんかすごく同じな感じがした。


――BONXでは、どんな瞬間に成長を実感しましたか?


佐藤:僕は出向したことがすごく良かったです。2023年4月に入社して、8か月間セールスをやったあと、今の親会社であるNTTソノリティに出向したんです。


当時は商流も全くない状態で、一から立ち上げることがミッションとしてあって。正解はないし、決まったやり方もない。もちろんBONXの人間もやったことがないから分からないし、出向先のNTTソノリティの人たちもどうすればいいか分からない。完全白紙の状態から一個一個進めていったのは楽しかった。大きなキャンペーンを展開することは決まっていたので、そこに向けて自分で考えて人を巻き込み動かしていく経験ができたのは良かったなと思います。


宮坂:自分で手を挙げて行ったんだよね。


佐藤:そうですね、会社が変わる瞬間のハンドルを握っていられそうだなと思って。あとは、おそらく僕が一番得意だろうなと思ったんです。



岡島:僕は2023年からCEO室配属になったことですね。もう3年ぐらい経ちますが、それまではセールスとして入社して、ビジネスユニットの採用をしたりもしていたんですけど、CEO室では資金調達をしたり事業企画を作ったり、全く違う業務を社長直下でやってきたところはエキサイティングだったなと思いますね。

それなりに大変なこともあったんですけど、先ほど宮坂さんが言っていたように「難易度的にできなくはない(
前編より)」みたいな環境で仕事をさせてもらえたのは、成長という観点ですごく恵まれた環境だったと思います。

宮坂:一営業だった2人が副社長にまで成長してくれたことは、僕としても大きな出来事だった。この会社の中でここまで成長してくれる人がいるんだということが嬉しかったし、過去には組織や育成について、自信をなくしていた時期もあったんだけど、やっぱりいいもんだなと改めて実感できたんだよね。


「言語化して伝えること」で土台をつくる


――お二人のように意欲ある人がさかんに挑戦し、成長していく組織であるために、宮坂さん自身が意識していることはあるんですか?


宮坂:昔よりも意識しているのは、言語化して伝えることですね。あとは自己認識として、自分はこういう人間なんだ、こういうスタイルでやりたいんだというところを発見して学ぶこと。そうするからこそ、チームづくりや組織運営に落としていくことができると思っています。


今は1か月に1回、全社員を集めて全社定例なるものを開催していて、そのなかで1時間弱くらい僕から話すパートがあるんですけど、そこで語るようにしていますね。一番大事な場だと思ってやっています。


佐藤:企業文化とか宮坂さんの考えを伝えるみたいな、そういう機会って大企業だった前職ではあまりなかったので、すごく新鮮でした。そこに共感するからこそ、みんなが宮坂さんの目指すところ、やりたいことに対して、僕らが実現してあげたいと思ったりするものなのかなとも思います。


岡島:宮坂さんは言葉で伝えることもそうですが、BONXが理想とする「ゴキゲン*」な人を体現していますよね。「ゴキゲンってこういう人なんだな」ということが見て分かる、感じられるというのは結構大きいんじゃないかなと思っていて。(*良い心の状態で日々Play Hardすること。BONX公式noteより)



宮坂:「ゴキゲン」も言語化したものの一つだね。おそらくBONXの初期は「ゴキゲン」的な雰囲気はあったと思うんだけど、まだ言葉にはなっていなくて。それが言葉になっていなかったからこそ、一時期はだいぶ失われた時期があった。結構不機嫌なカルチャーがあったと思う。


不機嫌っていうのは、人の顔色を伺うとか、そういう文化をつくり出してしまうこと。そんな時代があったからこそ、改めて言語化する必要があって。ちょうど世界的なスポーツドクターで「ゴキゲン」を提唱されている辻秀一先生とも出会ったことで、言葉として大切にしていくようになった。


2人の共通点は「野心はあるけど利己的じゃない」


――今回(2026年7月)の体制変更では、お二人が副社長に就任されましたが、それぞれ率直にどんな思いですか?


宮坂:僕のワントップ体制に近い形で今後もやっていくことは考えられなかったし、経営チームみたいなものを作っていきたいという思いはずっとあって。当然選択肢としては、内部登用か外部から探すかという2つがあるわけですが、やっぱり経営というものを経験した人を外から採るしかないのかなという考えも、正直少しあったんです。


だから、逆に2人を見ていて「内部登用という道があるじゃん」と気づかされた感じだったんですよね。すごい勢いで成長していく2人を見ていると、任せられるんじゃないかなと。



岡島:僕はもともと経営に対して興味があって、やりたかったし、目指していました。ただ、別にその役職に就かないとできないというわけでもなかったので、常にそういう視座に立って考えることをやってきたつもりではあって。そこに対して、改めてタイトルという形で責任と期待をいただいたというのは、素直に嬉しかったですね。


佐藤:僕も、素直に嬉しかったです。


宮坂:ずっと言ってましたからね。


佐藤:経営側に行きたいということは、入社時からずっと言っていて。一つの目標でしたし、そのためにやるべきことを考えたり、すごく意識はしていました。


僕の場合は、セールスの一担当からGM(ゼネラルマネージャー)になったのが1年半ぐらい前で、セールス・マーケ・CSと見てきました。感覚的なものなんですが、ベンチャー・スタートアップ企業の部長職って、エンタープライズ企業(大企業)からすると、おそらく課長や担当者くらいの見られ方になりがちだと思っていて。


年齢が上の方を相手にすることも多いので、僕自身、同じ部長同士でも対等ではないような感覚があったんです。それが副社長というタイトルをいただいてからは、役員クラスの相手が出てきても対等に話せるようにならなければと、意識が変わってきた。役職があることで、自分の立ち居振る舞いが変わるという部分はあった気がしますね。


宮坂:たしかに2人とも、「経営レイヤーでやりたいんだ」という意思を表明してくれていて、それは僕的にすごくポジティブなことだったんですよね。いい意味で野心があるというか。しかも、2人に共通しているのは、野心はあるけど利己的じゃないこと。それを併せ持っている人って貴重だと思っていて、だからこそ今回2人を選んだところもありますね。(後編へ続く)


2026.10.27

文・引田有佳/Focus On編集部




▼前編

「世界は僕らの遊び場」を掲げるBONXのカルチャーを紐解こう / 経営陣クロストーク

▼中編(本記事)

セールスから副社長に、経営チームづくりを支えた土台 / 経営陣クロストーク

▼後編|2026.10.28 公開予定

労働が見直される今だからこそ、現場×音声のBONXは存在意義がある / 経営陣クロストーク




宮坂貴大

株式会社BONX 代表取締役

BONX創業者。東京大学教養学部卒業・東京大学大学院総合文化研究科修了。新卒でボストンコンサルティンググループに入社しテクノロジー領域等のプロジェクトに従事。その後自らのスノーボードにおける体験を基にBONXを起業し代表就任。ニュージーランド オタゴ大学留学中には国際ツーリズム学会での論文発表を経験し、卒業論文は最優秀論文章を受賞。世界最大の起業家支援ネットワーク「Endeavor」からはEndeavor Entrepreneurに選ばれる(日本から7社目)。スノーボード・スケートボード・サーフィン・バスケットボールを愛する3児の父。

https://bonx.co/ja/



岡島悠裕

株式会社BONX 副社長

新卒でパナソニック株式会社に入社し、国内外でセールス・マーケティング業務を幅広く経験。2020年に株式会社BONXへ参画し、エンタープライズセールス、採用マネージャーを経て、2023年よりCEO室室長(Chief of Staff)として経営企画・人事・事業開発・アライアンスなどを横断的にリード。



佐藤由庸

株式会社BONX 副社長

前職では大手家電メーカーにて、家電量販店向けの営業および量販店本部との商談を担当。2023年4月に株式会社BONXへ入社し、営業、カスタマーサポート、マーケティングなど、事業成長に関わる幅広い領域を統括してきた。顧客現場への深い理解を起点に、営業戦略の策定や業界別の市場開拓を推進している。



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