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労働が見直される今だからこそ、現場×音声のBONXは存在意義がある / 経営陣クロストーク(後編)

雪山のゲレンデを滑るとき、仲間の声はかき消される。だったら、もっとクリアに、もっと自由に話せるプロダクトを自分たちで作ればいい。ビジョン「世界は僕らの遊び場だ。」を掲げる株式会社BONXは、そんな身軽な発想から生まれた。


いまやそのフィールドは、雪山だけではない。建設、介護、医療など、BONXは現場コミュニケーションのワンストップソリューション「BONX WORK(ボンクス・ワーク)」を展開し、事業領域を大きく広げてきた。「情熱を持って追求できる遊びは、人生を格段に充実したものにする」――その信念は、事業にも組織にも息づいている。


2026年7月、経営体制の強化に伴い、岡島悠裕・佐藤由庸の両名が副社長に就任した。一セールスとして入社した2人は、BONXで何を感じ、行動し、経営を担うまでに至ったのか。仕事も遊びも境目なく本気で楽しむというカルチャーは、どのように培われ、これから働く人に何を求めるのか。代表・宮坂貴大を交え、その軌跡とそれぞれの思いを語り合う。(全3回連載)





真逆の強みを持った2人


――宮坂さんから副社長抜擢の話を切り出されたのは、新橋の居酒屋だったとか。新しい経営体制になって約1か月半(取材時)、実際に走りはじめてみていかがですか?


佐藤:僕はプロダクトを使っていただいているお客様とか、パートナーの方から「おめでとう」と言ってもらえることが多くて、すごく嬉しかったです。


あと、これまでは岡島さんと管掌範囲が分かれていたので、お互いを信頼して、あまり口を出さずに分担していることが多かったんですけど、最近は一緒に進めることが増えたので、どういうやり方でいこうかと会話することが増えた気がします。


岡島:そうですね。二人三脚の始まりみたいな(笑)。


佐藤:1人ではできなかったけど、2人だったらできると思うことが増えたと、すごく感じますね。



――お互いの強みや個性については、どんな風に見えていますか?


岡島:僕が思う佐藤さんの強みは、やっぱり馬力があって、お客様の懐に深く入っていく動きとか、お客様と握っていけるところ。それがすごいなと、いつも見ていて思っていますね。


佐藤:岡島さんは調整力がすごい。どうしても人ってロジカルに理解はしていても、とっさに気持ちが先に立って反応してしまうときがあるじゃないですか。岡島さんは1回冷静に俯瞰して会話できるのがすごいと思っていて。いろいろなステークホルダーがいるなかで、誰とでも適切な距離感と言葉で接することができる。僕はどちらかというと、合ったら一気に仲良くなる方だと思うんですけど、岡島さんは社内外問わず全ての人と仲良くなれる。


宮坂:うんうん、岡島君はバランスいいんですよね。逆に、ヨシノリ(佐藤氏)はドライブ力がある。全然違う強みを持っている2人だからこそ、僕的には組み合わさると最強なんじゃないかと思っていますね。


僕から見ても、新しい体制にしてからギャップはあまりない。それぐらい相互理解が進んだあとに、こういう体制にしたというのはミソだと思います。


大事にしたい価値観は「お客様のために」「夢中」


――個人として大切にしている価値観はありますか?


佐藤:これは宮坂さんに言い続けていることでもありますが、「お客様のために働きたい」という思いを、個人的にはずっと持っています。お客様がプロダクトをどう使い、どう課題を解決できるのか。お客様の業務フローをしっかり理解して、お客様よりお客様のことを理解して提供していくことが重要だと思っていて。


これはビジネス側に限った話ではなく、プロダクトチームやコーポレートチームも含めて、みんながお客様目線で働いていれば、自ずといいプロダクトになり、いい営業やサポートにつながっていく。結果的に収益も上がっていくと思っているので、チームづくりや組織づくりにおいても、常にお客様のことを一番に考えていくのがいいと思っています。


宮坂:それはもともと思ってたの?別に学生時代に営業していたとかではなく。


佐藤:働く前から思ってました。しいて言うなら、学生の頃に結婚式場でアルバイトしていたことは影響しているかもしれないですね。ウェディングって新郎新婦が主人公で、「その人たちのために」とみんなが集まって盛り上げる一大イベントで、その空気感が心地良かったんです。


岡島:僕はやっぱり「遊ぶように働く」「夢中で働く」という状態に、みんながなればいいなとは思っています。それを作っていくというと、おこがましいかもしれませんが、まずは自分がそれを体現していく。基本的に僕が「夢中」になっている瞬間は、よく分からない課題ややったことのない課題に対して全力で向き合っているとき。


ただ、全くやったことのない課題が苦手な人もいるし、人それぞれに合ったお題の難易度や抽象度の設定はあると思うので、僕が一番抽象度の高いところにいることで、メンバーにも適切なタイミングで渡したり、機会を作っていきたい。そのためにも、僕自身がまず新しい挑戦に飛び込みつづけるということを、一つのテーマとして置いています。



現場×音声だから描ける「現場で働くってかっこいい、楽しい」と思える未来


――改めてこの新体制でつくる未来について、BONXは社会の中でどんな価値を発揮していくのでしょうか?


宮坂:社内の話をいろいろしてきましたが、社外に目を向けたとき、僕たちが創業した10年ちょっと前とはだいぶ状況が変わっていると思っています。すごく端折るし、極端な言い方をすると、もうITスタートアップという時代でもないと思うんですよね。特に、これだけAIが台頭していることもそうですね。


そんな時代の中でも、BONXはすごく存在意義がある。偶然ですが、いい時期にやっていたと思っているんです。


なぜかというと、まず僕たちが今サービスを提供しているのは、主に現場で働く皆さんであることが大きくて。介護や医療などいわゆる「感情労働」や、建設現場のように職人的な技術が求められる業務は、AIやロボットにリプレイスされる可能性が低い。そういう業界で働く方々に向けて、音声を軸とした技術で、どう寄り添っていくかを考える。なるべく快適・安全・便利に、そしてワクワク楽しく働けるようにしていきたいということが、BONXの基本的なミッションになる。


それって、このAI時代におけるITスタートアップの中でも、かなり時代のニーズに合った有意義なことをやっている方だと思いますし、だからこそヨシノリ(佐藤氏)が言うようなお客様へ徹底的に寄り添う姿勢が一層大事になってくるんじゃないかと思うんです。


ほかにも時代の変化として、資本主義的な世界にみんなが疲れてきている。行き詰まりも生まれているなかで、一つ大事になるのは仕事を「労働の対価」や「金銭を受け取るための手段」として捉えるのではなく、仕事自体が楽しいという世界に近づけていかなければいけないと思うんですよね。


だから、岡島さんも大事にしているような「楽しんで働く」「夢中になる」っていう働き方を、自分たち自身が実践していくことに意義があるし、小さな組織だからこそやりやすいんじゃないかなとも思っています。



岡島:そうですね。今聞いていて、僕がBONXを選んでいる理由もそこなのかなと思いました。IT化で生産性は向上していくと思いますが、一方で僕たちが向き合っている領域はそれだけじゃない。感情やコミュニケーションというものが、ワークエクスペリエンス(就労体験)においては極めて重要になってくると思うんですよ。かつ、現場仕事なのでそれは基本音声で行われる。このドメインってすごく面白いなと、改めて思いますね。ユニバーサルにデザインされたプロダクトでもあるので、日本はもちろん海外も含めて、これからどんどんフィールドを広げていきたいです。


佐藤:僕の視点から言うと、現場の人たちにも楽しんで仕事をしてもらいたいなと思っていて。楽しく働いているおっさんって、かっこいいじゃないですか。苦痛な顔をして働いている人より、楽しそうにものづくりをしている人や、建設現場で汗水たらしながら楽しく働いている人って素敵だなと思うので、そういう人たちをどんどん増やしたい。


音声を軸とするBONXが中心となって、映像、図面、介護記録システムといろいろな会社さんと組みながら、「現場で働くってかっこいい、楽しい」という認識を社会につくれたらいいなと思います。


仕事も遊びも、人生を本気で楽しむ人へ


――最後に、これからどんな人にBONXに来てほしいですか?


佐藤:チャレンジ精神のある人ですかね。環境は揃っていますよね。やったことがないから任せないということはない。


宮坂:そうだね。その方がいいことが生まれますからね。基本的な意欲と能力があればすぐにキャッチアップするし、(専門知識が必要になる職種を除けば)意外とどうにでもなる。最近社内でも、今までやっていなかった人に介護業界を任せてみたら、結構いいことが起こってるよね。フレッシュな視点があって、新しい施策とかもどんどん生まれてくる。


岡島:そうですね。むしろ、こういう話を聞いて「面白い」「船に乗ってみよう」って思ってくれる人は必ず楽しめる環境なのかもしれない。


宮坂:やっぱり2人のような存在を見て、「俺もこうなりたい」「なれそうだな」と思う人たちはきっといると思うので、そういうロールモデルが身近にあるというのは非常にいいことだと思うんですよね。


佐藤:やったことがないことを、ずっとやってるだけです。


宮坂:うん、やったらこうなったっていうね。実証だね(笑)。



2026.10.28

文・引田有佳/Focus On編集部




▼前編

「世界は僕らの遊び場」を掲げるBONXのカルチャーを紐解こう / 経営陣クロストーク

▼中編

セールスから副社長に、経営チームづくりを支えた土台 / 経営陣クロストーク

▼後編(本記事)

労働が見直される今だからこそ、現場×音声のBONXは存在意義がある / 経営陣クロストーク




宮坂貴大

株式会社BONX 代表取締役

BONX創業者。東京大学教養学部卒業・東京大学大学院総合文化研究科修了。新卒でボストンコンサルティンググループに入社しテクノロジー領域等のプロジェクトに従事。その後自らのスノーボードにおける体験を基にBONXを起業し代表就任。ニュージーランド オタゴ大学留学中には国際ツーリズム学会での論文発表を経験し、卒業論文は最優秀論文章を受賞。世界最大の起業家支援ネットワーク「Endeavor」からはEndeavor Entrepreneurに選ばれる(日本から7社目)。スノーボード・スケートボード・サーフィン・バスケットボールを愛する3児の父。

https://bonx.co/ja/



岡島悠裕

株式会社BONX 副社長

新卒でパナソニック株式会社に入社し、国内外でセールス・マーケティング業務を幅広く経験。2020年に株式会社BONXへ参画し、エンタープライズセールス、採用マネージャーを経て、2023年よりCEO室室長(Chief of Staff)として経営企画・人事・事業開発・アライアンスなどを横断的にリード。



佐藤由庸

株式会社BONX 副社長

前職では大手家電メーカーにて、家電量販店向けの営業および量販店本部との商談を担当。2023年4月に株式会社BONXへ入社し、営業、カスタマーサポート、マーケティングなど、事業成長に関わる幅広い領域を統括してきた。顧客現場への深い理解を起点に、営業戦略の策定や業界別の市場開拓を推進している。



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